施設の概要
「スペースポート紀伊」は、和歌山県東牟婁郡の串本町と那智勝浦町にまたがる形で建設された、日本初となる民間ロケット射場です。本施設は、キヤノン電子やIHIエアロスペース、清水建設などが出資して2018年に設立された「スペースワン株式会社」によって運営されています。
スポンサーリンク
最大の目的は、小型ロケット「カイロス(KAIROS)」を用いた人工衛星の打ち上げ輸送ビジネスです。世界で最も契約から最短かつ高頻度での打ち上げを目指し、2020年代半ばには年間20機の打ち上げを計画しています。敷地内にはロケット打ち上げ射点、組立棟、総合司令塔が整備されており、総合司令塔は近くの国道42号線からも見ることができます。
基本データとアクセス
本州最南端の美しい自然に囲まれた立地も特徴的で、近年ではロケット発射場を中心とした観光資源としての注目も集まっています。
| 項目 | 詳細 |
| 施設名 | スペースポート紀伊 (Space Port Kii) |
| 所在地 | 和歌山県東牟婁郡串本町・那智勝浦町 |
| 運営企業 | スペースワン株式会社 |
| 運用ロケット | 小型ロケット「カイロス (KAIROS)」 |
| 主要施設 | ロケット打ち上げ射点、ロケット組立棟、総合司令塔 |
| 打ち上げ目標 | 2020年代半ばに年間20機 |
地図(MAP)
スペースポート紀伊の歴史
スペースポート紀伊の歩みは、日本の民間宇宙開発における「スピード」と「挑戦」の歴史そのものです。
- 2018年7月: 運営主体となるスペースワン株式会社が設立される。
- 2019年3月: 和歌山県串本町での日本初の民間ロケット発射場建設が正式に決定。
- 2019年11月: 建設予定地にて起工式を開催。清水建設の施工により本格的な工事がスタート。
- 2024年3月13日: 初号機「カイロス」の打ち上げを実施。打ち上げ直後の約5秒後に自律飛行安全システムが作動し、飛行を中断。(飛行中断措置により爆発したものの、多くのデータと教訓を得る)。
- 2024年12月18日:カイロス2号機を打ち上げ発射から約80秒後に飛行中断措置を実施。想定された飛行経路から南方向へ飛び、徐々に西側にずれて制限線を超えた。
- 2025年2月: 施設見学ツアーが開始され、地元自治体と連携した新たな観光資源としての取り組みが本格化。
- 2025年3月5日: カイロス3号機を打ち上げ11時10分に打ち上げられたが、リフトオフから68.8秒後(高度約29km)に自律飛行安全システムが作動して飛行中断。原因は機体に蓄積した静電気による電気ノイズで、安全装置の通信が一時途絶したことと判明している
ギリシャ神話の時間の神にちなんだ「カイロス」の名には、「好機を捉え事業を成功に導く」という強い意思が込められています。
関連リンクとギャラリー
公式情報や地域の取り組みについては、以下の関連ウェブサイトをご覧ください。
スポンサーリンク