【簡単3ステップ】ISSを見る方法を徹底解説!今夜、親子でできる感動の天体観測
まるで流れ星のように夜空をスーッと移動していく、不思議な光の点をみたことはありませんか?飛行機にしては速い気もするし、そもそももっと遠い気もするし・・・
実はそれこそが、地上から約400km上空を飛んでいる「国際宇宙ステーション(ISS)」、つまり、宇宙飛行士たちが暮らす「宇宙の家」なのです。
この記事では、以下のことを分かりやすく解説していきます。
- たった3つのステップでできる、ISSの具体的な見つけ方
- なぜ「日没後」と「日の出前」がベストタイミングなのか
- 気になる「昼間に見えない」理由
- 宇宙飛行士と直接話せる感動的なイベント
さあ、この記事を読み終える頃には、あなたはきっと、お子さんと一緒に夜空を見上げるのが楽しみでたまらなくなっているはずです。
そもそも国際宇宙ステーション(ISS)って何?
「ISSって言葉は聞いたことあるけど、一体なんなの?」という方のために、少しだけご説明しますね。これを少し知っておくだけで、観測できたときの感動が何倍にも膨れ上がりますよ。
サッカー場と同じくらい!空飛ぶ巨大な研究所
国際宇宙ステーション(ISS:International Space Station)は、地上から約400km上空に浮かぶ、人類史上最大の宇宙施設です。その大きさは、なんとサッカー場とほぼ同じ!そんな巨大な建造物が、約90分という猛スピードで地球を一周しているんです。

この「空飛ぶ研究所」では、世界中から集まった宇宙飛行士たちが暮らしながら、宇宙でしかできない様々な実験や研究を行っています。そう、今この瞬間も、私たちの頭の上では宇宙飛行士が活躍しているのですね。
日本の実験棟「きぼう」もある
そして、このISSには日本の実験棟「きぼう」も連結されています。日本人宇宙飛行士もこの「きぼう」で、医学や物理学など、私たちの未来の暮らしに役立つたくさんのミッションに取り組んできました。

夜空に見えるISSの光は、そんな宇宙飛行士たちの努力と希望が詰まった輝きだと思うと、なんだかワクワクしてきませんか?
準備は不要!肉眼でISSを見るための3つのステップ
では、いよいよ本題です。天体望遠鏡も双眼鏡もいりません。あなたの「目」さえあれば大丈夫。誰でもできるISSの見つけ方を、3つのステップでご紹介します。
ステップ1:いつ見える?まずは観測時間をチェックしよう
ISSはいつでも見えるわけではありません。あなたの街の真上を、ちょうど良いタイミングで通過するときだけ見ることができます。
「そんなタイミング、どうやって分かるの?」
ご安心ください。便利なウェブサイトを使えば一発で分かります。
おすすめサイト:「Space Door – 国際宇宙ステーションを見よう」https://www.spacedoor.jp/isstracker
このサイトにアクセスし、お住まいの地域を設定するだけで、次に見える日時、方角、見える時間などがリストで表示されます。とっても簡単なので、まずはお子さんと一緒にチェックしてみてください。
ステップ2:どっちの空?方角と高さを確認しよう
時間をチェックしたら、次は「見える方角」と「高さ」を確認します。
- 方角: 「北西の空から現れて、南東の空へ」のように書かれています。スマートフォンのコンパスアプリなどを使うと、方角が分かりやすいですよ。
- 高さ(仰角): 空のどのくらいの高さに見えるかを示します。地平線を0度、真上を90度として、「最大高度60度」のように表示されます。ざっくりと「空の真ん中くらいだな」とイメージできればOKです。
ステップ3:あとは待つだけ!光の点を追いかけよう
さあ、いよいよ観測です!
予報時刻の5分くらい前から、指定された方角の空を親子で一緒に眺めてみましょう。
すると…
予報時刻ぴったりに、飛行機よりも速く、点滅しない明るい光の点がスーッと動いていくのが見えるはずです。それがISSです!
見つけ方のコツ
- 飛行機はチカチカと点滅しますが、ISSは点滅しません。
- 星は動きませんが、ISSは星座の間を横切るように移動していきます。
- 想像以上の速さで移動するので、見つけたら目で追いかけましょう!
初めて見つけた時の「あっ、あれだ!」という感動は、きっと忘れられない思い出になりますよ。
なぜ昼間は見えないの?ISS観測のベストコンディション
「ISSって、昼間も空を飛んでるはずなのに、どうして夜しか見えないの?」 これは、お子さんにもぜひ教えてあげてほしい、とても良い質問です。
ISSを肉眼で見るためには、いくつかの条件がそろう必要があります。
ベストな条件は「日没後」と「日の出前」の2時間
ISSの観測チャンスは、主に日没後から約2時間と、日の出前の約2時間に集中しています。なぜこの時間帯なのでしょうか?その秘密は「太陽の光」にあります。
ISSが輝く秘密は「太陽の光の反射」
ISSは、星のように自ら光っているわけではありません。ではなぜ私たちの目に見えるのでしょうか?
それは、ISSに付いている巨大な太陽光パネルが、太陽の光を鏡のように反射しているからです。

想像してみてください。 あなたは真っ暗な部屋(夜の地球)にいます。でも、部屋の外(宇宙空間)はまだ太陽の光で明るい。その境目に、キラキラと光を反射する鏡(ISS)が飛んでいる…。 これが、ISSが見える仕組みなのです。
昼間に見えないのは、空が明るすぎるから
では、昼間はどうでしょうか? ISSは確かに私たちの頭上を飛んでいますし、太陽の光も反射しています。しかし、昼間は太陽の光で空全体が明るすぎて、ISSの反射光がかき消されてしまうのです。
懐中電灯を、真昼の太陽の下でつけても光がよく見えないのと同じ原理ですね。
だからこそ、「地上は夜で暗い」けれど「上空のISSには太陽の光が当たっている」という、日没後と日の出前のわずかな時間だけが、絶好の観測チャンスになるわけです。
もっと宇宙が近くなる!ISSと交信できるイベントがある?
ISSをただ眺めるだけでなく、「もっと宇宙を身近に感じたい!」という知的好奇心旺盛なあなたと、あなたのお子さんに、とっておきの情報をご紹介します。
宇宙飛行士と話せる!「ARISSスクールコンタクト」とは
実は、ISSに滞在している宇宙飛行士と、地上の子どもたちがアマチュア無線を使って直接お話できる**「ARISS(Amateur Radio on the International Space Station)スクールコンタクト」**という教育プログラムがあるのをご存知でしたか?
日本でも、各地の学校がこのイベントに参加しています。子どもたちが「宇宙での生活はどんな感じですか?」といった質問を宇宙飛行士に直接投げかける様子は、まさに夢のような光景です。
このイベントは、ISSが日本の近くを通過する約10分間という限られた時間で行われます。ISSの観測に成功したら、「あの光の中にいる宇宙飛行士と、地上の子どもたちがお話しているかもしれないんだよ」と教えてあげるのも素敵ですね。
さあ、今夜から夜空の「一番星」を探そう!
いかがでしたか?国際宇宙ステーション(ISS)が、思ったよりもずっと身近な存在に感じられたのではないでしょうか。
この記事のポイントを、最後にもう一度おさらいしましょう。
- ISSはサッカー場ほどの大きさで、宇宙飛行士が暮らす空飛ぶ研究所。
- 観測に特別な道具は不要!肉眼で十分楽しめる。
- 「ISS Tracker」などのサイトで、見える時間を事前にチェックするのが成功のカギ。
- ベストな条件は「日没後」と「日の出前」。太陽光の反射で輝いて見える。
- 昼間に見えないのは、空が明るすぎてISSの光がかき消されるため。
- 宇宙飛行士と交信できる「ARISSスクールコンタクト」というイベントもある。
私たちの頭上では、今この瞬間も、国籍も文化も違う人々が協力し合いながら、未来のための活動を続けています。夜空にISSの光を見つけることは、その壮大な人間の営みに、ほんの少しだけ触れることができる貴重な体験です。
さあ、今夜、お子さんと一緒に空を見上げてみませんか? まずは、「ISS Tracker 国際宇宙ステーションを見よう」で、あなたの街から次に見える時間を調べてみましょう。
夜空を静かに横切っていくひとすじの光は、きっとあなたとご家族にとって、忘れられない「特別な一番星」になるはずです。