サティシュ・ダワン宇宙センター 第2発射台
サティシュ・ダワン宇宙センター第2発射台(Satish Dhawan Space Centre Second Launch Pad, SLP)**は、インド宇宙研究機関(ISRO)が運用する、インドのシュリーハリコータ島にある主要なロケット発射施設です。インドの宇宙開発における重要な拠点であり、数々の歴史的なミッションを成功に導いてきました。
概要
2005年から運用を開始した第2発射台は、PSLV、GSLV、LVM3といったISROが運用する全ての種類のローンチ・ビークルに対応可能な汎用発射台として設計されました。従来の第1発射台に加え、この第2発射台が完成したことにより、より柔軟かつ高頻度な打ち上げが可能となりました。
この発射台は「インテグレート・トランスファー・ローンチ(ITL)」コンセプトを採用しており、ロケットを組立棟(Vehicle Assembly Building, VAB)で垂直に組み立てた後、移動式発射台(Mobile Launch Pedestal)に載せてレールで射点まで輸送する方式をとっています。これにより、天候の影響を受けにくく、効率的で安全な打ち上げ準備作業が実現されています。将来的には、インド初の有人宇宙飛行ミッション「ガガンヤーン」の打ち上げにも使用される予定です。
基本データ
項目 | 詳細 |
所在地 | インド アーンドラ・プラデーシュ州 シュリーハリコータ |
座標 | 北緯13.71990度, 東経80.23040度 |
運用機関 | インド宇宙研究機関(ISRO) |
運用状況 | 運用中 |
対応ロケット | PSLV, GSLV, LVM3, SSLV |
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歴史
増加する打ち上げ需要に対応するため、1999年から2003年にかけて建設されました。2005年5月5日、PSLV-C6ロケットによる地球観測衛星「CARTOSAT-1」と小型衛星「HAMSAT」の打ち上げで初めて運用されました。
以来、この発射台はインドの宇宙開発において画期的な役割を果たしてきました。主な打ち上げ実績には、インド初の月探査機「チャンドラヤーン1号」(2008年)、火星探査機「マンガルヤーン」(2013年)、そして月面着陸を成功させた「チャンドラヤーン3号」(2023年)などがあり、インドの宇宙大国としての地位を確立する上で不可欠な存在となっています。
関連ウェブサイト
- サティシュ・ダワン宇宙センター (SDSC SHAR) 公式サイト: https://www.shar.gov.in/
- インド宇宙研究機関 (ISRO) 公式サイト: https://www.isro.gov.in/