Rocket Lab Launch Complex 3 (LC-3):
The Gateway for Neutron
バージニア州ワロップス島にそびえ立つ、Rocket Labの次世代ロケット「Neutron」の専用射場、Launch Complex 3 (LC-3)。この記事では、アメリカの宇宙開発の新たな拠点の詳細に迫ります。
概要
Rocket Lab Launch Complex 3 (LC-3)は、アメリカ合衆国バージニア州のワロップス飛行施設内、中部大西洋地域宇宙港(MARS)のLaunch Area 0-Dに位置する、最新鋭のロケット発射施設です。Rocket Lab社が開発した再利用可能な中型ロケット「Neutron」の打ち上げ、着陸、そして整備の拠点として建設されました。同社の小型ロケット「Electron」の打ち上げですでに実績のあるLaunch Complex 2の隣に位置し、アメリカ東海岸におけるRocket Labの重要なプレゼンスを示しています。
この施設は、Neutronロケットの迅速な打ち上げ間隔を実現するために設計されており、効率的な運用を可能にするための各種設備が整っています。LC-3の完成により、Rocket Labは小型衛星から大型のコンステレーション、さらには深宇宙探査ミッションまで、多様な打ち上げ需要に対応する能力を獲得しました。
基本データ
項目 | 詳細 |
正式名称 | Rocket Lab Launch Complex 3 (LC-3) |
場所 | アメリカ合衆国 バージニア州 ワロップス飛行施設 中部大西洋地域宇宙港 Launch Area 0-D |
所属機関 | Rocket Lab USA, Inc. |
主要ロケット | Neutron |
座標 | およそ 北緯37.83度、西経75.49度 |
運用開始 | 2025年8月28日(公式オープン) |
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歴史
Rocket Labのワロップス飛行施設におけるプレゼンスは、小型ロケット「Electron」のためのLaunch Complex 2の建設から始まりました。その成功を受け、同社は次世代の中型ロケット「Neutron」の開発を発表し、その主要な打ち上げ拠点としてワロップス島を選定しました。
LC-3の建設は2023年後半に開始され、2年未満という驚異的な速さで完了しました。これはRocket Labの高い技術力と迅速なインフラ構築能力を示すものです。2025年8月28日には、バージニア州知事やNASA関係者も出席する中、盛大な開所式が執り行われ、正式に運用が開始されました。この施設の完成は、アメリカの宇宙輸送能力の多様化と、商業宇宙飛行の新たな時代の幕開けを象徴する出来事として注目されています。今後、Neutronロケットの初打ち上げに向けた最終的な準備がこのLC-3で進められていきます。
関連ウェブサイト
- Rocket Lab 公式ウェブサイト: https://www.rocketlabusa.com/
- NASA ワロップス飛行施設 公式ウェブサイト: https://www.nasa.gov/wallops/
- バージニア宇宙港局 (Virginia Spaceport Authority): https://www.vaspace.org/