バイコヌール宇宙基地 45番射点1号発射台
バイコヌール宇宙基地の45番射点は、カザフスタン共和国に位置する、ゼニットシリーズロケットのために特別に建設された発射施設です。中でも45番射点1号発射台(45/1)は、ソビエト連邦時代からロシア連邦時代を通じて、ゼニットロケットの打ち上げにおいて中心的な役割を担ってきました。商業打ち上げにも利用され、国際的な宇宙開発の舞台の一つとして知られています。
基本データ
項目 | 詳細 |
名称 | バイコヌール宇宙基地 45番射点1号発射台 (Baikonur Cosmodrome Site 45/1) |
場所 | カザフスタン共和国 クズロルダ州 |
座標 | 北緯45度56分35秒 東経63度39分11秒 (45.943∘N,63.653∘E) |
運用者 | ロシア連邦宇宙局(ロスコスモス) |
主要打上げロケット | ゼニット2, ゼニット2M, ゼニット3SLB |
状態 | 運用停止中 |
初打ち上げ | 1985年4月13日 |
最終打ち上げ | 2017年12月26日 |
Google Map
歴史
45番射点の建設は1978年に開始され、1号発射台(45/1)は5年の歳月をかけて1983年に完成しました。この発射台からの最初の打ち上げは、1985年4月13日に行われたゼニット2ロケットの試験飛行でした。この初飛行は失敗に終わりましたが、同年6月21日の2回目の打ち上げで成功を収めました。
当初、45番射点には2つの発射台が計画され、2号発射台(45/2)も1990年に完成しました。しかし、同年10月4日の打ち上げでゼニット2ロケットが発射直後に爆発し、発射台が完全に破壊される大事故が発生しました。この事故以降、2号発射台が再建されることはありませんでした。
1号発射台はその後もゼニットシリーズの打ち上げ拠点として運用が続けられ、ソビエトおよびロシア政府の衛星打ち上げのみならず、1998年からはグローバルスター社の通信衛星打ち上げを皮切りに、商業打ち上げにも使用されるようになりました。
しかし、2014年のウクライナ危機以降、ウクライナで製造されていたゼニットロケットの供給が不安定となり、45番射点からの打ち上げも減少しました。そして、2017年12月26日のアンゴラ衛星「Angosat-1」の打ち上げを最後に、45番射点1号発射台は運用を停止しています。
将来的には、新しい「バイテレク」ロケット複合施設の一部として改修される計画がありましたが、ロシアとカザフスタンの共同プロジェクトは遅延しています。
関連ウェブサイト
- ロスコスモス公式サイト: https://www.roscosmos.ru/
- RussianSpaceWeb.com (Baikonur Page): http://www.russianspaceweb.com/baikonur.html
- Encyclopedia Astronautica (Baikonur Page): http://www.astronautix.com/b/baikonur.html